小金井書房ブログ

孤独、哀愁、静けさ

ダメな自分を受け入れる。本『がんばらない練習』(pha著)

 

  無気力さと暗い感情を綴った本

 『がんばらない練習』は、元「日本一有名なニート」として知られるpha氏のエッセイ本。「練習」とタイトルにありますが、何かのトレーニングを促す内容というわけではなく、普通にpha氏のエッセイ集というスタイルの本です。

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本『長考力』に見る佐藤康光棋士の人柄の魅力

 

本書の内容と特徴

『長考力 1000手先を読む技術』(幻冬舎新書)は将棋棋士、佐藤康光氏の著作です。

『長考力』と題されてはいますが、長考について書かれているのは本書の中の一部分ですので、本のタイトルと中身は厳密には一致していないかもしれません。

 しかし、佐藤棋士が将棋について考えていることや、現役の棋士から見た将棋界の全体的なことがわかる本であり、将棋に詳しくない方でも楽しめる本だと思います。

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『宇宙怪人』 江戸川乱歩 著 (ポプラ社「少年探偵団」シリーズ)

 「少年探偵団」シリーズについて

 江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズといえば、ある程度以上の年齢の方は子供の頃、学校の図書館や公立図書館などであの少し不気味な感じの表紙を見た覚えのある方が多いのではないでしょうか。

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ひとりぼっち、生きるのが辛い人のための本『ムーミン童話の百科事典』

 

ムーミン童話の魅力を網羅した事典

 『ムーミン童話の百科事典』(講談社)は、ムーミン童話、小説に登場するあらゆる言葉をまとめた事典です。全部で約370ページあり、結構なボリュームがあります。

一つの項目について書かれている内容はかなり詳しく、登場人物から物語に登場する小さな道具や植物にいたるまで、多くの文字数を割いて紹介されています。

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男一人の歩き旅。久住昌之 著『野武士、西へ 二年間の散歩』

 

歩いて東京から大阪へ。大人の国内一人旅

この本は、漫画やドラマで有名な『孤独のグルメ』の原作者である久住昌之氏が、二年をかけて東京の神保町から大阪まで、東海道を通って西へと歩いたという記録です。

地図やネットで下調べをせずに、歩いてただただ西へ。

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