好きなことや楽しみがあると、生きやすくなる
好きなものがある=楽しみがある
人間、好きなものがあるというのはいいものだ、と思います。
どうしてかというと、好きなことや趣味があるということは、楽しみがあるということだからです。
私はSNSのTwitterを利用していますが、そこにいる人たちを見ていると、みなさん色々なことを楽しんでいます。
大正浪漫が好きという人から、考古学、編み物、ビリヤード、昆虫、廃墟の撮影、釣り、映画、野球観戦、喫茶店巡り、同人誌作り、街歩き、食べることが好きという人まで、人によって好きなことや楽しみの対象は実に様々です。
私には未知の世界を楽しんでいる人たちを見ると、憧れに近い感情を抱きます。楽しそうでいいな、と。自分にもその楽しみを教えて欲しいという、そんな気持ちになるのです。
世間的にはとてもマイナーなものに熱中している人を見かけると、どうしてそれを好きになったのか、そのきっかけにもとても興味が湧いてきます。
楽しんでいる人はあまり怒らない
興味深いのは、そういった趣味を持っている方たちのツイートを見ていると、比較的穏やかな人が多いということです。
Twitterという世界は、何かに対して怒ったり批判している人が結構多いものですが、趣味や楽しみを持っている人には、そういう人は不思議とあまりいません。
もしかすると、楽しいことをしていることによるポジティブな感情が、自然とそうさせているのかもしれません。
もちろん、その人たちも人間ですから、怒ったり負の感情を持つこともあるでしょうけれども、少なくとも、そういったものを表に出すことは少ないようです。
目の前の楽しいことに夢中になっているから、世間や他人の批判をしたりしている暇はないし、そういったことには興味はないのかもしれません。
好きなものを楽しんでいる人たちからは、プラスのエネルギーが滲み出ています。たとえ趣味が「廃墟の撮影」という、一見暗そうに見えるものであっても、それを撮りたいという強いエネルギーを感じるのです。
だからなのか、自分が好きなことを楽しんでいる人には、人を惹きつける魅力があります。
趣味がない。好きなこと、やりたいことがわからない場合は
では、人は趣味や楽しみがないといけないのかというと、そんなことはないと思います。
趣味や好きなことなんて、無ければ無いでそれでいいのではないでしょうか。そのようなものがなくても生きていけるなら、それで何も問題はありません。
むしろ、あまり「好きなものを見つけなければならない」と義務的に感じては、苦しくなってしまうだけです。義務感や苦しみを感じてしまうと、それは楽しい状態とは逆になってしまいますので、本末転倒ということになってしまいます。
ただ、もし今、「自分に趣味や楽しみがなくて困っている」「自分もそういうものが欲しい」と思っている人がいるならば、これからそれを見つけようとしていくこと、それ自体を一つの楽しみにすればいいのではないか、と私は思います。
好きなものを持つということ。これは、どんな立場の人にも平等に与えられているものです。
考えてみれば、これはとてもありがたいことです。みなさんも私も、好きなものを持つことを許されているのです。
そして、好きなものは本当に何だっていいのだと思います。人に誇れるようなものである必要はありません。他人に迷惑をかけないものならば、何でもいいはず。
ごはんが好きとか、風呂に入るのが好き、酒が好き、何かのテレビ番組が好き、犬や猫が好きなど、ごく身近にあるものでも何でもいいのでしょう。
とにかく、少しでも自分の気分が上がる、プラスの感情が味わえる些細な何かがあればいいのだと思います。
苦しみは減らそうとしてもきりがないし、なくならない
私たちの生きる現実というものは、そうたやすいものではなく、苦しいことはいくらでもあります。
その一つ一つを減らそうと対処しても、苦しみは次々に現れるので、きりがないという側面があります。
そんな無限のモグラ叩きをするよりも、何か自分が楽しめることやものを一つでも見つけたほうがいいのではないか。
そのように、年齢を重ねて思うようになりました。
ちなみに自分の例を挙げると、私は毎日の中で午後にコーヒーと供に甘いものを食べる時間を小さな楽しみにしているのですが、その時間があるおかげで、かなり助かっている気がします。
毎日、朝から作業をして疲れていても、その時間に少しリラックスできて、気力が回復できるのです。
その他にも、日々の食事の時間も楽しみにしています。
(あらためて考えると、食べることに関することばかりですが…)
でも、こんな一見小さな楽しみがあるからこそ、私は毎日を何とかやっていけているのではないか。そう思います。
生きていると、辛いことやマイナスのことはとめどなくあり、それらを完全に取り除くことは不可能です。
でも、そんな中でも、楽しい気分、いい気持ちなれるものや時間が少しでもあれば、日常で大変なことがあっても、きっと人はやっていけるのではないでしょうか。
世界はマイナスのことばかりではないのだ、と。